ブーストUP!『中国抗日ドラマ読本』を120%楽しむには

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アマゾン完売御礼

拙著『中国抗日ドラマ読本』であるが、中国でのバズり、アマゾン欠品、内山書店月間1位をはじめなかなか好評のようで、ありがとうございます。

本書は抗日ドラマを今まで見たことのない方にもわかるよう、韓流ガイドみたいに人物関係図やキャッチーなキャプ画などで少し読めば理解が進むよう、多くの人に抗日ドラマの魅力を知っていただきたく、編集濱崎氏と頭を悩ませながら作り上げた。

ただ多くの人にアプローチということは、甘い部分も出てしまう。『映画秘宝』6月号にて柳下毅一郎氏の書評にあるように、抗日ドラマ史の流れがよく見えない点や、中国人フォロワーさんから見たら取り上げた作品数が少ない点など今後の課題も見えた。

そこで、この『中国抗日ドラマ読本』を補完し、さらに楽しめるアイテムと方法を考えてみたいと思う。

映画史からのアプローチでブーストUP!

以前記事にした劉文兵先生の中国抗日映画・ドラマの世界(祥伝社新書) には映画史からのアプローチで民国時代の抗日映画から満鉄、上海人脈などルーツの時代から、トンデモ抗日ドラマがなぜ誕生したか分かりやすく解説している。

この『中国抗日映画・ドラマの世界』(祥伝社新書) をチェックすることにより、拙著に取り上げられた作品群以前の状況と背景が理解できるのでぜひとも一読をお勧めします。一度先生にお会いしたいなぁ。

撮影現場潜入ルポでブーストUP!

拙著にて「撮影をささえる群衆演員」という映画撮影所で働く名もなきエキストラたちをテーマにしたコラムがある。

ところが、なんと日本人で単身中国で群衆演員のバイトに潜入し、名もなきエキストラたちがどんな思いで暮らしているか、撮影中何を考えているかをレポートした西谷格氏による『ルポ中国「潜入バイト」日記』(小学館)が拙著のリリースと同じころ発売された。一部記事は東洋経済オンラインにも掲載されコメント欄もなかなか好評だ。

拙著コラム「撮影をささえる群衆演員」と、群衆演員ではない主役級の俳優沙人(しゃと)氏、三浦研一氏のインタビュー記事と、この『ルポ中国「潜入バイト」日記』を合わせてご覧いただくと、より一層撮影現場の様子が浮かび上がってくる。

そのほかいろいろなバイトに潜入している記事もあり、文章も軽妙な語り口なのでお勧めします。

日中戦争をおさらいしてブーストUP!

どうも日本では旧海軍の方が人気で旧陸軍は野暮ったいイメージがある。そのため深く興味を持った人以外は、日中戦争に関してよくわかっていない部分がある。これは筆者も抗日ドラマを見始める前までそういう状態だったのでよくわかる。

また一時期第二次大戦中の戦記物の古本をコレクションしていたのだが、やはり同じ負け戦でも海軍ものの比率が多くなり、陸軍ものは後回しをしていた。旧陸軍はナチスドイツの軍装と比べてもカッコ悪いし、兵器も今一つなので仕方ない。小学生の頃、プラモデルが流行ったのだが、やはり制作するのはドイツ軍が圧倒的、器用な友達は小学生にして東部戦線や北アフリカ戦線のジオラマまで作っていた。そもそも日本海軍の軍艦や航空機に比べ日本陸軍のプラモデルはラインナップが少なかった。飛燕とか隼のような航空機は見かけたが、地上兵器はレアだった。おそらくプラモ会社も売れないと踏んでいたのだろう。

話が脱線したので元に戻すが、20世紀初頭の中国大陸は事件というかイベントが多すぎ、いまだ筆者も勉強中である。おさらいするならアヘン戦争あたりの中国大陸への列強の進出からスタートし、清国滅亡~中華民国誕生~群雄割拠~満州事変~日中戦争突入~国共合作~終戦~国共内戦といったそれぞれのステージを把握しないと話が見えない時がある。とにかく日本でも人気のある三国志同様、いろいろな勢力が登場し、人間ドラマがあるので、すべて理解するころにはかなりの中国通になるであろう。三国志は中原が舞台であったが民国期は北は満州、南は援蒋ルートのある雲南、西域には軍閥と範囲も広がり覚える地理も広がる。民国期は三国志並みに日本で人気が出てもいいと思うのだが、じっさいはまだまだだ。

なので、メディアは何でも構わないので民国期の中国と日本の大陸進出に関してのおさらいができていると抗日ドラマに出てくるエピソードやセリフに対し「ああ、そういうことか」と話の理解が早くなるので、民国誕生~日中戦争のおさらいをお勧めします。

また、拙著コラム「抗日ドラマによく出てくる組織」で紹介した聞きなれない勢力についても、少ないながらも書籍が出ているので参考にされたい。とくに「皇協軍」「保安隊」に代表されるような中国における日本の傀儡組織を研究、『ニセチャイナ』『通州事件 日中戦争泥沼化への道 』という本を書いた広中先生はなんと筆者と同じく愛知県在住、読みやすい本なのでご一読を勧めます。

抗日テーマパークでブーストUP!

中国の遊園地ばかり行っている筆者の友人がいてそのレポート『中国遊園地大図鑑』を出版した。それによると遊園地の中には抗日そのものをテーマとしたものがあり、それも1か所ではない。実際の戦跡であればいいのだが、地方政府の思惑というような、それぞれのテーマパークにはいろいろ大人の事情もあるようだ。その様子は『中国遊園地大図鑑』に記されているので要チェック。頑張って抗日パークをオープンしたはいいが、メンテ放置とか中国クォリティーの様子などなかなか興味深い。

また前述の『ルポ中国「潜入バイト」日記』にはパクリ遊園地でのバイトのルポもあるので合わせてチェックされたし。

最終的には

やはり実際、中国に個人旅行に行くのが抗日ドラマのみならず、「中国を知る」という実地経験になる。フリーツアーで上海2泊3日で\29800なので、休日にパチンコで3万スるぐらいならこういった経験をした方が面白いと思う。日本の空港からアトラクションが始まるLCC(格安航空会社)や中国系航空なんか使ったら、さらにお買い得である。

『ルポ中国「潜入バイト」日記』の西谷氏や『中国遊園地大百科』の関上氏などブースト圧を上げすぎピストンに穴が開く寸前かもしれないが、これから中国、という方にしてみれば、まだガソリンを入れたばかり。路上のパチモノ、高級店の前にプロ乞食がいたりとか、多くのカルチャーギャップを経験できるので、ぜひとも一度は中国旅行をお勧めします。

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