調子よく1年で貧困を撲滅!少数民族農村ドラマ『索玛花开』全32集

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たまにはほのぼの農村ドラマと思ったが

田舎といえば、ゆっくりとした時間が流れ、のんびり生活で素朴な人々が多くいて、リンネル系の雑誌なんか見て田舎暮らしにあこがれる人がいるかもしれないが、都市郊外の田舎に住む筆者はやめておけと言いたい。たしかに都市部に比べればコミュニティは健在だが、そこは田舎特有の空気というか、近所のしょーもないうわさ話や聞きたくもないパチンコの話など、いろいろ対田舎処世術が必要となってくる。日本の都市部に近い筆者の地元でこれだから、人との距離感が日本より密な中国の田舎はいったいどうなってしまうのだろうか(笑)。そこへ社会主義核心価値観を被せてくるから、観るなら覚悟が必要だ。

登場人物紹介

おもに貧困農村を指導する政府側と、される貧乏農民、そして周囲のオマケ人物がメインとなる。指導する側はもちろん共産党員だ。

王敏、主人公、婚約者周林の跡を継ぎ赴任

王德江、王敏の父親。市政府の大物

约铁、村の書記

马海木呷、若手リーダー、主任になる

李俏、王敏の友人、村に投資する

海来史布、商人

周林、王敏の婚約者、大けがで離脱

呷呷嫫、未亡人

吉木阿扎、未亡人呷呷嫫と交際中

达则乌合、売店を経営

吉布英花。达则乌合の嫁

马海阿支、马海木呷の妹、大学生

吉克史薇と马海木呷と交際中

沙马巫萨、問題児ジジイ、主任を首になる

沙马木牛、沙马巫萨の息子。問題児

抗日ドラマから飛躍、王力可

拙著『中国抗日ドラマ読本』で紹介した通り、数年前まで、抗日ドラマ武侠ドラマを中心に出演していたが、農村ドラマでも見かけるようになった。というか、農村ドラマが圧倒的に多い。別に田舎臭いルックスというわけでもないのだが、出演作を見る限り中国の人にとっては彼女は田舎イメージなのだろうか? そういえば 武警ドラマでかっこいい女隊長の役をやっていた。いずれにせよ自分の推しが出世していく様を見るのは痛快である。

社会主義核心価値観推進ドラマ

こういう農村ドラマを見ていると実際中国での 行政 スタイルがどのようなものが垣間見えてくる。 重要事項決議は村人参加で 投票が行われたり しているので 、全く 中国で投票権がないということではない。このドラマではバケツにジャガイモを入れる投票が行われていた。

しかし、わずか1年で、住宅補助、植林、道路補修、観光開発、無線基地設置、工芸品工場始動、農場開発と数人の執行部でよくできるもんだと苦笑。いくら仕事のスピードが速い中国といえどもムリがある(笑)。

しかも道路補修中に工農紅軍の墓標や遺品が発掘され、主人公王敏の先祖だと判明するというエピソードまであり、小々やり過ぎの感。詰め込み過ぎの上、暑苦しいセリフばかり聞かされつい早送りしたくなってしまう。日本でいう高度成長期の森田健作や夏八木勲の熱血青春ドラマみたいなクサさだ(笑)。繰り返すが、かなりクサい。ちなみに「熱血」という言葉はそのまま中国でも熱血で通じる、そういうタイトルの抗日ドラマもあったし。

しかもラストシーンはかつて東海地方で放映されていた「どこまでも登り続けます」のカネ美食品のCMか、車田正美『男坂』のように、えんえんと山に架けた梯子を上るシーンで締めるという。クサ過ぎ(笑)。主人公は女性だが「オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな、このはてしなく遠い社会主義核心価値観をよ…」とデカデカとキャプションを入れたくなる。

貧困農村の遅れた様子

まず、古い慣習にとらわれ過ぎている、インフラがない、教育機会がなくチャンスが閉ざされている。このドラマのエピソードの例を挙げると

  • 携帯の電波が届かず村はずれの岩までいかないと受信できない
  • 火はかまど、これは中国の田舎へ行けば今でも当たり前
  • 保育園がないので留守児童は放任
  • 人身売買に近く、親が勝手に結婚を決める
  • 迷信にとらわれている、煙花火を祟りだと思う
  • ホテルの絨毯を汚しクリーニング店に持っていき絨毯盗難騒ぎを起こす
  • 観光客へぼったくり、コソ泥

などなど。田舎の遅れ具合をアピール。あきらかにファミリードラマ系の農村ドラマと毛色が違う作品だ。あまりにも上から目線でちょっとモヤる(笑)。

でも、じっさいはもっと厳しい状態の農村が多くあるのだろう。

美しい涼山の景色を観よう

とにかく、村の貧困を撲滅しようと、社会主義核心価値観にのっとり、かなり暑苦しい展開のドラマだ。いわゆる「励志」ドラマでもある。「励志」というのはやる気が出るというニュアンス、「やる気!元気!いわき!」のフレーズを思い出していただけばわかるように、暑苦しいだけだ。

そんな暑苦しさを和らげるかどうかは知らないが、シーンの切り替わりに美しい四川の景色に切り替わる。ロケ地は四川省涼山というエリアを中心に撮影された。

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