お待ちかね、トンデモ武侠ドラマ『抗倭侠侶』の続き
本年度前半、『抗倭侠侶』がネット限定であるが公開され、『抗日奇侠』以上のトンデモぶりに度肝を抜かれた人も多いだろう。ネット限定、しかも有料会員VIP限定だったので、観終わるまでにいろいろ苦労したが、中国の有志がDailyMotionなどに転載したものを観るか、時間がたつとVIP限定でなくなるので、少し間をおいてから観るしかないのが現状だ。
そして本年度後半、ようやく『抗倭侠侶』の第2季が爱奇艺にて公開された。武侠ジャンルでも上位キープ。おもしろいのでぜひ観よう。
登場人物紹介
第1季が全14話だったので、まだ死人は出ず登場人物はほぼ変わらず。後半の応援要員に抗倭奇侠、倭寇両陣営に新キャラが投入された。
新キャラ登場
—-以下ワルモノ——
新キャラ登場
後半開始早々毒を打たれ瀕死の重症
なぜか崖から落ちて行方不明になるのと同様、敵に毒を打たれ内功を失うという武侠ドラマ鉄板ネタがキタ。隠居中のかつては江湖の大物であったヘンクツ医者が一筋縄ではいかない糞ジジイであるのも、幻の薬草を山奥深く探しに行くベタな展開が進む。
杨天纵と郭向梅がイチャついているうちに親父やら峨眉山の掌門が登場しさらに一波乱。この二人どうやら昔デキていたようだ。そして二人の交際に大反対。メロドラマ要素もあってお買い得なドラマだ。
空を飛ぶ抗倭奇侠
武侠ドラマらしくジャンプで空を飛ぶのではなく、ハンググライダーで倭寇の陣地上空から爆撃を行うというかなりヒドい設定だ。挙句の果てには実在した戚继光将軍までハンググライダーで出撃する。
九如法王の「蒸着」は何度見てもカッコよすぎ
カッコイイポーズをとり掛け声とともに黄金のヨロイを蒸着する九如法王。やはり彼がいないとはじまらない。抗日奇侠シリーズ『終極任務』では杉木少佐に愛想をつかされ、終戦の詔を無視し徹底抗戦するほどの基地外大佐を演じたのは苗皓钧 という俳優。
なぜか最終決戦では生き延び、続編がありそうな終わり方であった。もしかしたら撮影だけは終わっているのかな?公開に期待したい。
相変わらず倭寇の攻撃はガバガバだ。抗倭奇侠がハンググライダーなら倭寇は人間トレビュショットで攻城だ。人間を飛ばしたところで着地して死ぬか、よくて骨折なんだが、よくこんなシーン思いついたと感心する。
また、倭寇の殺し屋を3人投入するが、ルックスだけの出オチっぽく案外弱くて見せ場が少なかった。ここはもう少しキャラの深堀をして話を盛ってほしいところだ。当初TV放映用は35話であったが、このネット公開版は28話に短縮されているので、20%ほど端折ってある。
最後は悲恋物語
倭寇との戦いが終わり、郭向梅にプロポーズしにいく杨天纵だがゴメンナサイされてしまう。師匠の遺志を継ぎ峨眉山の掌門の道を選んだ郭向梅は出家の身となる。さいごにメロドラマを持ってきて落とすところがイイ。